茶淹 訪問(2018.10.4)

 大阪市淀川区にある、茶淹に行ってみました。
 外観は、このような感じです。商店街の端の静かな環境にあります。
 お店の内部はこのような感じなのですが、ちょうどこの日はお客さんがいなかったため、とても静かでした。
 お茶の種類がかなり豊富ですが、持ち込みのお茶を500円の席代で淹れてくれるというのは面白いですね。店主様曰く、お茶持ち込みで来るお客さんが増えたからメニューに加えたとのことでした。

 いろいろあるので迷っていると、メニューの中から3種類選んで、豆茶碗で飲み比べすることもできますとの話をいただいたので、その通りにしました。
 選んだのは、熊本(水俣)の在来茶、鹿児島の頴娃(えい)茶、熊本(告)の釜炒り茶の3種類です。
 このような感じで、店主様が目の前で一煎目から最後まで全て淹れてくださいます。そして、全ていっしょにテイスティングしながら、お茶談義をします。とても珍しいお店ですね。中国の深センの茶城にお茶を買いに行ったときに、お茶屋の店員さんと何種類もテイスティングと茶談義をしながら買い求めたときのことを思い出しました。

 さて、お茶の味は、最初に淹れてくださった水俣の在来茶は、煎茶であるにも関わらず、ほうじ茶のような、番茶のような、不思議な味と香りのお茶でした。水色も、番茶、ほうじ茶に近い色でした。
 次に淹れてくださった、頴娃茶は、典型的な鹿児島の深蒸し茶という感じでした。一煎目は、甘みが強く、水色は、二煎目、三煎目がかなり濃い色でした。
 三番目の告の釜炒り茶は、今まで飲んだことのある釜炒り茶とは大分違う印象を抱きました。釜炒り茶は、独特な香りがあり、それを楽しむものだと思っていましたが、このお茶は、香りも良いのですが、それ以上に味が良いという印象でした。店主様も、初めて飲んだときにそう感じたとのことでした。
 サービスで、メニューには無い、碾茶(てんちゃ)のほうじ茶を淹れてくださいました。普通のほうじ茶という印象でした。店主様も、抹茶の味や香りが少しはあるのではと期待していたそうですが、残念ながらそれはなかったとのことでした。それならば、もっと濃いめに淹れたら味が変わらないかと提案してみたところ、店主様も、それは試したことがないとのことで、茶葉の量を倍にして淹れてくださいました。結果は、特に味が濃くなる訳でもなく、抹茶の味がするわけでもなく、先ほどのものとほとんど同じでした。
 客のリクエストにも応えてくださるお店で、とても良いお店だと思いました。また行きたいと思います。

 店主様の話では、お茶を広めたくてつくったお店なのですが、あまり広まらず、いつの間にかマニアの集まる店になってしまったのだとか。

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新世代型百姓のひとりごと

農家の跡取りでありながら、他の仕事をしたり、旅をしたり、文化的なことが好きで日本茶インストラクターになったりと、いろいろなことをしている「新世代型百姓」の体験や考えなどのひとりごとです。